矯正治療で何が出来るの?

矯正治療で来院される患者さんのなかでは、いわゆる「出っ歯」「受け目」「乱ぐい歯」等の人が、日常多く見られます。
もちろん歯を動かすわけですから、歯がきれいに並ぶのは当然としても、上顎と下顎の骨のバランス、ひいては顔のバランスまでも取れるよう考慮して治療を進めていきます。ですから噛むとか発音とかの機能の調和をもたらすとともに、調和の取れた顔貌をも、もたらすことができるのです。

何故矯正治療が必要なのですか?

歯並びが悪いと、次のような障害がおこります。

  •  見かけが悪い(審美障害)
  •  食べ物をうまく噛めない(咀肺機能障害)
  •  言葉がはっきりしない(発音障害)
  •  歯を磨きにくいためむし歯(顔蝕)になりやすく、目 臭の原因ともなる。
  •  歯周病(歯槽膿漏)になりやすい。したがって、きれいな歯並びに治すことは、目元を美 しくするためだけでなく、うまく噛めてうまくしやべれ るようにし、むし歯や歯周病を防ぐために、ぜひとも必要なことです。 ひいては子供の心理的発達をももたらします。すなわち、出っ歯や受け目などのために起こる劣等感や、うま くかめないため給食の時間に他の人より食べるのが遅い とか、ことばが聞き取りにくいために友達が出来にくい、 などをなくします。 また子供の悪い歯並びは、あごや顔だけでなく全体の 成長や発育にも影響を及ぼします。それで体の健康増進 のためにも、矯正治療が必要です。

治療の時期及び治療期間

矯正治療は永久歯が全部きれいに並び終え、あごの発育が落ち着いてはじめて終了です。 ということは、永久歯が生えそろわないと終わらないということです。
それでは、永久歯がはえてから治療をスタートしたほうが、早く終わるのでしょうか?治療の期間だけを取ってみますと、そうともいえますが、治療の内容を考慮しますと、次の二つの考えかたがあります。

  1. 上顎と下顎のバランスがとれていない場合、骨のバランスを取る治療を行いますが、あごが成長する時期(身が伸びる時期とはぼ同時期)を逃しますと、手遅れのこともあります。 これを逆手に取って、あごの成長が終わった後、顎切除術と歯列の矯正を行う場合もあります(外科+矯正)。
  2. 早い時期に検査ができれば、その後の治療計画が立てられます。それによって大掛りな装置を使わずに、早め早めに予防や治療が出来るようになります。
    ですから、治療の時期につきましては早めに相談されたほうが、治療をする方(医者)にとっても、される方(患者さん)にとっても良いことです。

選べる矯正治療

◎ブラケット(表側・裏面)矯正

矯正治療というと、銀色の装置を歯面に取り付けるイメージをお持ちの方が多いと思います。歯の表面にブラケットを取付け、ブラケットとブラケットをワイヤーでつなぎ、歯列を移動させていきます。いわばワイヤー矯正となります。ブラケット矯正は見た目、目立ちますが様々な歯並びに対応できます。その反面、この矯正装置(表側)が見える事にデメリットがあります。

◎透明のマウスピース型矯正装置

マウスピース矯正インビザラインは薄く透明なマウスピースを、段階的に交換して、歯列の移動をさせます。という装置も選択可能です。
透明なので、お口を開けたとき、笑った時など相手の方に気づかれにくいのもメリットです。


■対応症例

様々な装置がある中で、どのように装置を選んでいくのが良いか。という点をお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。

・他人に気づかれたくない。
・部分的に矯正したい。
・ガタガタの歯をしっかり治したい。
・できるだけ安く治療したい

ご希望は様々あると思います。
どのようにこの装置を選んでいけばよいのでしょうか。

矯正治療に対する各装置の特徴をお伝えします。

マウスピース矯正 口腔内のスキャン

お子様の矯正は早い時期がおすすめです

5才~10才の子ども予防矯正装置

プレオルソ

プレオルソを使用することで歯並びの予防、咬み合わせの改善、口呼吸から鼻呼吸へ等が期待できます。

プレオルソの詳しい説明はこちらです

矯正治療、よくある質問

Q.なぜ治療に長時間かかるのでしょうか?

A. 次のことが考えられます。

●永久歯が生えて、かみあわせがしっかりしないと終わらない。
●骨のコントロールは、骨の成長している時しかできず、さらに時間もかかる。
その他に、
●歯が移動するのは、細胞の活性により骨の中を歯が動いて行くためであり(歯が動いてゆく方の骨が溶け、動いた後に骨ができる反応)、急ぎすぎるとダメージが大きくなる。

Q.通院は?

A. 装置により違いますが、通常3~4週間に一度くらいの通院になります。それくらいただないと、歯が動いてゆく反応は分かりません。
治療計画により、第一段階が終わりますと、次の段階が来るまで、3~6ヵ月に一度の通院になります。

Q.矯正治療中、痛みはどうですか?

A 出来るだけ生理的に(自然に)、歯やあごを動かすようにしています。それで、歯や歯肉の痛みも最小限に抑えるようにしています。
でも、装置を入れて、3~5日程は、歯が動き始めた証拠として、なんらかの不快症状(なんとなく気持ちが悪い、かみ合わせると痛い、など)があります。
痛みの大きさには個人差がありますが、不思議なことに、歯並びを直すのに熱心な人ほど痛みは少ないようです。

Q.費用は?

矯正治療には健康保険は適用されておりません(兎唇目蓋裂の場合適用されます)。それで、全額をご負担して頂かなければなりません。
費用につきましては、症状および治療内容により金額的にかなりの差があります。検査が終り、治療計画ができ上がりますと、自動的に料金も決まります。
診断の時に現在の歯ならびの状態(問題点)、治療のやり方(装置)、治療の時期や期間、費用とその支払い方法などについて説明があります。
納得のいくまでお尋ね下さい。